大臣神官によると、
「ダーマの塔」に入るには扉の前でお辞儀を1回しなければならない。しかも、きちんとしたお辞儀を。と言うことで、
ひかるは、
「おじぎ」のしぐさを教わった。
「ダーマの塔」は、神殿の東にあるそうだ。
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ここまでのステータス
「ダーマの塔」に到着すると、鍵穴のない扉が行く手を阻んだ。
ひかるは、大臣神官に教わった通りのお辞儀を行うと、扉が開いた。転職の儀式を行っていた場所だったため、塔の中の石碑には、転職に関する碑文が刻まれていた。そして、7階の石碑の先の扉に入ると、そこには、
大神官の姿があった。
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「すべての職業を知り、すべての職業をつかさどる大いなるチカラよ! 今こそ、我に・・・むっ!」
大神官は、
ひかるに気づいた。
大神官は、
「何者じゃ・・・。ここに入り込むなど、ただの迷い人ではないと思える。じゃが、ワシの邪魔をすることは許さんぞ。このチカラがあれば、ワシは、人々をよりよき道に導くことができる。ワシは、ダーマの大神官として、人々のため、ここで祈り、さらなるチカラを手に入れるのじゃ。」と言って、さらに祈り始めた。すると、チカラがみなぎってきたかのように見えた。しかし、身体は、まるで化け物のようだった。
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「黒いチカラがあふれて・・・。違う・・・わしはこんなチカラを求めていたのではない。」
「くっ・・・ククク。そうか、そのチカラで人間どもを支配すればよいと言うことか。」大神官のからだに何か乗り移ったようだ。
「われは、これより、魔神ジャダーマと名乗り、人間どもを絶対の恐怖で支配するとここに誓おう。」
魔神ジャダーマと戦闘となり、倒すことができた。
「オオオオ・・・われのチカラが! チカラが消えていく・・・。」
大神官は、元の姿に戻り、我に帰った。
「ワシは、ここで何を・・・? そなたはなぜここにいる。」
ひかるたちが事情を話すと、
大神官はびっくりした様子だった。果実を食べてから、今までの間なにをしていたが分からなかったと言う。ただ、
大神官は、神殿に転職希望者が殺到している様子が脳裏に聞こえ、急いで神殿に帰って行った。
大神官が帰った後、食べられちゃったはずの果実がその場所にあった。とりあえず、1個回収した。
サンディいわく、
「人間が果実を食べると、ロクなことにならないんですケド。あーやだやだ。」
ひかるたちも急いで神殿に戻った。
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(第25話につづく)