狩人のパオに戻ると、
ナムジンと魔物がパオにいた。
ナムジン、
「2人で会うときは、ぼくがお前に会いに行くと言っただろ? もう2度とここへは来るなよ。」
ひかるに気づく。
ナムジン、
「おっと、ひかるさんか。驚かせないでくださいよ。おや、この手に持っているのは? 昔、どこかで見たことがあるような。アバキ草だ。母上に見せてもらったことがある。なぜ、あなたが、それを?」
ひかるが事情を話すと、
ナムジンは、
「母上の幽霊にあったんですか? 母上がアバキ草を手に入れろと、シャルマナの正体は、やはり、魔物だったということか。アバキ草を煎じた汁をかければ、必ず、やつの化けの皮をはがせます。」と言った。
ひかるは、アバキ草を
ナムジンに渡した。
ナムジンは、、
「ありがとう。ひかるさん。あなたにすべてを話してよかった。あとは、これをすりつぶして、アバキ汁にするだけだ。よし、ポギー、カルバドに戻るぞ。外にいる連中を帰らせるから、ポギーはその後に来るんだ。」と言ってカルバドの集落に戻った。外で声がした。
「ナムジンさまが出発するぞ。わしたちも続くんだ。急げ。」
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カルバドの集落に戻ると、
ナムジンがあの魔物(ポギー)と広場で、戦って(いるふりをして)いる。
ひかるたちが行くと、魔物が倒れ(たふりをし)ていた。
族長、
「わっはっは。うんうん! でかした! でかしたぞ! ナムジンよ。」
ナムジン、
「こわくてこわくて、どうしようかと思いました。でも、父上とシャルマナが見守ってくれたおかげで、僕は勝てました。」
シャルマナ、
「なんて、かわいらしい。わらわがお守りするでな。もうなかなくてもいいぞえ。」
ナムジン、
「ありがとう、シャルマナ。」
魔物がすこし動いた。
ナムジンは、「うわぁ、父上。魔物はまだ生きています。どうすれば?」と言った。
すると、族長は、
「お前の手でとどめをさすのだ。」と言った。
ナムジンは、
「はい、わかりました。それでは、さっそく。」と言って、ポギーにとどめを刺すふりをして、
「いまだ、ポギー、シャルマナに飛びかかれ!」と言った。
ポギーは、
シャルマナに飛びかかった。
「これまでだ! シャルマナ、正体を見せてみろ!」。
ナムジンは、そう言って、持っていた、アバキ汁を
シャルマナにかけた。
族長、
「ナムジンよ、正気か?」
「シャルマナさま。」
「ナムジンはどうしちまったんだ。」
ナムジン、、
「落ち着くのだ、民よ。この女は、人間じゃない。さあ、見るのだ、おまえたちが信じていた、この女の正体を。」
シャルマナ、
「身体が崩れる。。。」
呪幻師
シャルマナ、
「ぐおおおおお」
ナムジン、
「この魔物は、いままで、私たちをだましてきたのだ。」
呪幻師
シャルマナと戦闘となる。戦闘に勝つと・・・、
呪幻師
シャルマナは、
「わらわが人間ごときに敗れるなんて。せっかくの魔力が。。。」と言いながら、小さくなっていった。
ひかるは、女神の果実を手に入れた。
シャルマナの正体は、テンツクだった。
シャルマナ、
「ひとりぼっちで、遊牧民どもにおびえる自分が嫌だったんじゃ。だから、草原で手に入れた果実を食べ、わらわを強くしてくれと願ったんじゃ。絶大な魔力を手に入れ、自分を抑えられなかったんじゃ。見逃しておくれ。」
ナムジンは、
「おまえのやろうとしたこと、決して許されない。だが、チカラを失ったおまえをたおしたところで何の意味もない。どこへなりとも行くがよい。だが、ぼくの大事な友達、ポギーと仲良くなってもらう。さあ、早くいけ。」
シャルマナは、
「なんとこころの広い方じゃ。もう、二度と悪さはせぬ。すまぬ。」
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翌朝、
「よく眠れただか? あんたは、カルバドの英雄さ。」。族長から話があるとのことで広場へ。
族長、
「俺は、族長の座を降りる。みじゅくだとおもっていた息子は、いつの間にか父を越えていた。いまのおまえになら、あんしんして託すことができる。今日から、お前が族長だ。」
ナムジン、
「私が、族長ナムジンである。なにごとにも縛られず、道を切り開くのが、私たちの生き方だ。自分たちのものではないチカラに頼り切るなど、ほこりをすてたの同じこと。いいか、みんな、遊牧民のほこりを忘れなければ自分を見失うことはない。強くなるのだ。」(拍手)
こうして、新族長が誕生した。
その後、旧族長と新族長は、母上に報告するためにお墓(タダマルタ山)に向かったようだ。
ひかるたちも向かう。
向かっている途中におどるほうせき大先生に会う(クエストNo.033クリア)
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タダマルタ山にて、
ラボルチュ、
「最近は、墓参りなど、なかったな。手入れがしっかりしている。全部お前がやったのか?」
ナムジン、
「ええ。母上は、きれい好きですし。」
ラボルチュ、
「俺は、あいつに何一つしてられなかった。」「いまのお前の姿を、一度でいいからみせたかったよ。」
ナムジン、
「ひかるさんも来ていたのですか。母上はここにいますか。ナムジンのことで、心配しなくてもいいのでやすらかにお眠りください。と母上にお伝えください。」
パル、
「見てます。こんなにりっぱになって。もう思い残すことはありません。」
パルは、成仏した。。。
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(第48話に続く)