夜になった、
ひかるたちは、天使像の前に行く。
夜中の0時、
ひかるは天使像のおでこをさわった。
モザイオ、
「コラ、ひかる。先にやっちまいやがって、俺が先にやろうと思ったのによ。まあ、今回は許してやる。」
モザイオ、
「ゆうれいさんよ。いるなら出てきてみろや。」
モザイオ、
「あれ、おかしいな。全然でてこねえや。」
その時、幽霊が出てきた。
「おのれ、夜中に抜け出してくだらん。わるさをしおって何と言うふざけた生徒だ。」
「本当に幽霊が話しているのか。」
モザイオ、
「落ち着け、そんなわけあるかっての!」
ゆうれい、
「このろくでなしめ。エルシオンの恥さらしが、きさまには教育が必要だ。私の教室に連れて行ってやる。」
モザイオは、幽霊に取りつかれて墓のほうに行ってしまった。
墓に向かうと、墓石が動き、地下への階段が現れた。モザイオは、その中に飲み込まれて行ってしまった。
ゆうれい、
「おい、そこのお前。遅刻とは見上げた根性だ。」
ゆうれい、
「座れと言っただろうが。なんだ、その目は、きさま、私に歯向かうのか!!」
エルシオンと戦闘。
エルシオン、
「いかん、私がいなければ、エルシオン学院は、不良の巣に。ぐおおおおお、頭が割れる。」
女神の果実を手に入れた。
エルシオン卿、
「私はいったいなにを。ここは、私の教室ではないか。君たちはエルシオンの子か、おお、どうしたというのだ。それほどやつれた顔をして。」
モザイオ、
「何言ってるんだ。てめえが閉じ込めたからだろ。」
「だめだ、もう限界だ。おしっこがもれそう。」
「やだやだやだ、おなかがすいた。」
エルシオン卿、
「思いだしたぞ。すまない、正気を失っていたようだ。私は、何としてでも、きみたちに更生してほしかったんだよ。その理由がわかるかい? キミが才能あふれる若者だからだ。磨けば光る原石なんだ。なのに、君らは努力をしない。だから、私は、果実に願った。君らに教育を施すためのチカラが欲しいと。それが、まさか、魔物になろうとは。行きすぎた教育への熱意が果実のチカラで暴走したようだ。すまない、私が間違っていたよ。まさか、学友のためにここまで助けに来るとは、君の名前は何と言うのかね。ひかるか、私は、君を誇りに思うぞ。これほど素晴らしい生徒がいるなら、私も安心して眠ることができる。心配する必要などなかったな。」
エルシオン卿は昇天した。
モザイオ、
「それなら、最初からそう言えってんだ。」
「磨けば、光る原石か。私たちをそんなふうに見ていたなんて。」
「ぼくはこれからはまじめに授業受けようかな。」
「!」
「体が動くぞ。やっとおしっこができるよ。」
「やっと助かったわ。」
モザイオ、
「ひかるは命の恩人だぜ。」
3人は、急いで外へと向かった。
サンディ、
「エルシオン卿の願いがあの子たちにも通じた予感。これにて一件落着。これで、女神の果実は7個目だっけ。だいぶ集まったし、そろそろ天使界に帰っとこうよ。ダーマ神殿の青い木の前で天の箱舟をよぶのよっ!」
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学院長、
「お見事でしたな。生徒たちも全員無事で本当に安心しましたよ。エルシオン卿の幽霊が犯人だったなんておそれいりました。私の教育方針が甘かったようです。エルシオンの名に恥じぬようこれからは生徒をしっかりと指導していかねばなりませんな。いずれにせよ、学院の信用を落とさずに済みました。さすがは名探偵ですな。え、探偵ではないですって、わはは、事件を解決してくれましたし、今となっては、些細なことです。」
ひかるは、のこりの報酬を受け取った。
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本当の探偵が今頃到着していた。
「コラ、なにをするんだ。私は、名探偵だぞ。ここの学院長に呼ばれたんだ。」
門番(左)、
「ウソをつくな。偽探偵め、本物の探偵さまがとっくに事件を解決しちまってるよ。」
門番(右)、
「さあ! 帰った、帰った。関係者以外は立ち入り禁止だよ。」
探偵、
「何を言ってるんだ。おい、放せ。」
本当の探偵は、追い出されてしまった。
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(第51話に続く)