女神の果実が7個そろったので、天使界にそれを届けに行くことにした。天使界に行ける天の箱舟は、ダーマ神殿そばの青い木に到着する。転職するつもりではなかったが、ダーマ神殿に寄った。
メレ、
「あたしは、杖の妖精、メレ。」
ミリ、
「あたしは、杖の妖精、ミリ。」
メレ、
「いいものあげる。」
ミリ、
「でも、ただじゃあげない。」
メレ、
「あたしたちを杖から出して。」
ミリ、
「あたしたち、自由になりたいの。」
メレ、
「でも、魔力がないと出られない。」
ミリ、
「あたしたち、魔力が欲しいの。」
メレ、
「方法は簡単、あたしたちの杖を装備して、メラで魔物10匹、とどめを刺すだけ。」
ミリ、
「合計で10匹だから、一度の戦闘で10匹倒さなくても大丈夫」
メレ、
「たくさんの魔力。」
ミリ、
「あたしたちに頂戴。」
この2人の杖の妖精、急いでなさそうなので、女神の果実のほうを優先することにした。
ひかるは、青い木に向かった。
ひかるは、天使界に行くため、天の箱舟を呼んだ。
。
サンディ、
「落っこちた女神の果実があといくつあるか知りませんケド、見つけた分は届けておくべきよね。ひかるもがんばっているってコト、アピールしていておかないと。」
しかし、外から、怪しい青い光が・・・。
サンディ、
「何よ。この光。」
イザヤール、
「ひさしいな。ひかる。」
背後にいたのは、
ひかるの師匠、
イザヤールだった。
サンディ、
「誰よ。この人。天使みたいだけど。」
サンディ、
「ひかるのお師匠さん。」
サンディ、
「アタシ、サンディっていいます。この天の箱舟でバイトしてます。」
イザヤール、
「落ちた女神の果実を探していたのは、お前だったのだな。ひかる。」
サンディ、
「ガン無視ですか。」
イザヤール、
「女神の果実は、私が天使界に届けよう。さあ、ひかる、女神の果実を私に。」
手柄を横取りされるわけにはいかない。
ひかるは、
「いいえ。」と答えた。
しかし、自分よりも上級の天使に逆らえないならわしを、
イザヤールは逆手にとって、女神の果実を自分のものにしようとした。これには、
ひかるは逆らえなかった。
ひかるは、すべての女神の果実を
イザヤールに渡した。
イザヤール、
「さすがだな、ひかる。地上に落ちた女神の果実は7つ、それをすべて集めていたとは。たしかに、女神の果実は受け取ったぞ。これで・・・。」
・・・イザヤールよ。ごくろうであった。
約束通り、女神の果実をわが帝国に送り届けるがよい・・・・・・。
イザヤール、
「はっ・・・・・・。」
「帝国」ってなんだ・・・。
サンディ、
「いまの変な声、何? ひかる、何かこの人やばくネ? 果実渡して、ホントによかったの?」
イザヤールは、
ひかるが歯向かうと察知した。
イザヤール、
「私に歯向かう気だな。じゃまをするというのなら容赦はしないぞ、ひかる。」
イザヤール、と戦闘・・・しかし、ひかるは手が動かなかった。
イザヤール、「無駄だひかる。おまえは、私に剣を向けることはできない。弟子が師匠にさからうことは許されない。それが天使のことわりだ。」
イザヤール、
「ひかる・・・。」
サンディ、
「ひかるがやられちゃうよ。」
イザヤール、
「さらばだ。」
サンディ、
「ひかる! このままじゃ、女神の果実、持って行かれちゃうヨ。こうなったら、あたしが。」
サンディ、
「なによ、アレっ!」
女神の果実は、横取りされてしまった・・・。
ゲルニック、
「イザヤールさん、首尾はいかがですか。」
イザヤール、
「私のお目付け役、ゲルニック将軍」
ゲルニック、
「目っ奏にない。こちらに用があっただけです。」
イザヤール、
「心配せずとも、果実は手に入れた。」
ゲルニック、
「それは、素晴らしい。次は、こちらに手を貸していただきましょうか? ドミールの地を目指します。そして、空の英雄を亡き者に。わが帝国のほこるこの闇竜バルボロスも力に満ちてますよ。少しお見せしておきましょう。」
サンディ、
「あいつら、いったいなによ。」
サンディ、
「ドラゴンの攻撃!?」
その瞬間、天の箱舟は、謎のドラゴンの攻撃を受けた。
サンディ、
「ひかるっ! ムリくさい。落ちる。」
サンディ、
「え〜、なに? なに? ひかる・・・! まさか、死んじゃったの? 天使なんだから、これくらいでは死なないよね。」
ひかるは、天の箱舟から転落した・・・。
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(第52話につづく)