ひかるは、天の箱舟から、とある村に転落した。
若い村人、
「ねえねえ、大丈夫?」
他の村人は助けようとせず、傍観するだけだった。
サンディが
ひかるのからだをゆすった。
若い村人、
「この人、すごいけがしてるけど、生きてるよ。早く助けなきゃ。」
村人は困惑した。やはり助けようとしない・・・。
若い村人、
「みんな見てるだけなの。それなら、僕が助けるよ。しっかりして、おねえちゃん!」
サンディ、
「ずっと寝てるんですケド・・・。どうしたのみたいな。」
サンディ、
「やっと起きてくれたわね。ちょー焦ったよ。よかった。・・・って安心している場合じゃないんですけど。あんたの師匠さんが黒いドラゴンに乗って女神の果実をどこかに持ってっちゃったのよ。それってやばくね。はやく黒いドラゴンを追いかけないと。」
若い村人、
「よかった。気がついたんだね。おねえちゃん。もうだめかと思った。ぼくはティルっていうんだ。おねえちゃんの名前は、ひかるさんっていうんだね。さっきのことだけど、おそろしい黒いドラゴンが村の上をとんでいったんだ。そのあと、ひかるさんが村の川の所に流れ着いていたのを僕が見つけたの。」
「気がついたのか。」村長さんがやってきた。
ティル、
「村長さん、もう大丈夫みたい。」
村長、
「けがが治ったのなら、夜に教会に来い。よりあいを開くが、おぬしにもはなしをきかせてもらうぞ。」
村長、
「いいな、夜に教会に来るのだ。それまでは、この村にとどまることを許してやる。」
ティル、
「ごめんね、ひかるさん。そう言うことだから。」
けががよくなったので、村を散策。入口の看板には
「ナザム村」。
女の子、
「ティルは旅人を助けたけど、村人はほっとけばいいよと言ってたよ。」
教会のばあや、
「この村は、かつてほろびかけたことがあったらしいんじゃ。くわしいことはわしは知らん。」
やはり、村人は、
ひかるのことをよく思っていないようだ・・・。
村には、他にも、破壊されたままの守護天使像があった。
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(第53話に続く)
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井戸の中にも行ってみた。
井戸の中の老人、
「Lv.15を超えた僧侶さまだな。おねがいじゃ、僧侶さま! この卵を守ってくれ。この卵は、持ち主の慈愛の心を栄養にして成長している。持ち主がこの子を守りたいと、強く願えば願うほど成長も早まるのじゃ、卵からかえるまでこの子を守り続けてくれ。難しい話ではない。ナザム周辺にいる魔物の攻撃を防御して合計30回、攻撃を受けてくるだけじゃ。だたし、戦闘の途中で逃げてはいけない。最後は、きっちり魔物を倒すこと。この子の誕生を願うならその程度は耐えられるはず。」 (クエストNo.093)