ひかるたちは、天使界に戻った。
オムイ、
「何ということじゃ。天使界をおそった邪悪な光、そして、魔帝国ガナンの復活、それがすべて、あの、天使エルギオスの仕業だったのか。人間界で消息を絶ってから数百年、よもや、魔帝国ガナンでとらわれたまま、エルギオスが生きていたとはな・・・。その上、あわれ、エルギオスは、邪悪な心をむしばまれ、堕天使となってしまったのか。」
オムイ、
「ひかるよ。堕天使エルギオスは、自らが、新しい神となるために、神の国に向かったのじゃな。本来なら、おまえにエルギオスを追いかけ、奴を止めてほしいのじゃが。天使は、上位の天使には、逆らえないのがならわし。もはや、エルギオスを超える天使は、どこにもおらぬ。・・・このわしでさえもな。」
オムイ、
「神よ、いずこにおられます。どうぞ、神よ・・・わが祈り、お聞きとどけくだされ。」
戻ろうとすると。どこからともなく、不思議な声が聞こえてきた。
「あなたに伝えたいことがあります。世界樹のもとへ、来てください。」